クラブチェーンアップの中でも特に神経を遣う作業です。
ヘッドをシャフトから抜き取るのですが、その作業目的を初めに明確にしておくべきでしょう。 例えば、ヘッドを交換したいのか、シャフトを交換したいのか、さらにその理由を確実に把握しておかなければなりません。漠然とした理由で交換したのではチューンアップにはならず、チューンダウンの結果を招いてしまう危険性もあるのです。
それらを防ぐには、元のクラブのスペック(ロフト、ライ、フェース角、シャフト硬度、重量等)を十分に計測し、把握する必要があります。作業前には必ずこれらの確認を済ませて、組み換え後のクラブとのスペック上の違いを読み取り、データとして保存しておくと今後のチェーンアップに役に立ちます。
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ソケットの除去。熱湯やドライヤー等でソケットを温め、柔らかくしナイフで切り取る。 (注)ソケットをドライヤーで温める場合は、熱し過ぎて燃え出さないように注意すること。 |
ソケットカッターを使用すると便利です。 |
ホーゼルにピンが貫通されて打たれている場合、ピンパンチと八ンマー等を使い打ち抜く。片側だけにピンが打たれている場合は、ドリルでモミ切る。 | スチールシャフトがネック付近で折れてヘッド抜き器に装填できない場合、ホーゼルスクリューをシャフト内部にかませ、シャフトを延長させたような状態にする。 |
ヘッド抜き器にクラフを装填する。ヘッドトウ側を上向きにセット。 | ヒートガンでネック部分、つまりヘッドとシャフトの接着部に対し、必ず3〜5センチほど離して熱を加える。(過熱はシャフトの破損を招くので注意) |
接着剤を加熱分解させたら、ヘッド抜き器のレバーを動かしヘッドを抜き取る。 (注)抜き取れたヘッドや工具等は、高温になっているので注意すること。 |
接着剤が温まっているうちに、ホーゼル穴(ヘッドを再利用する場合)とシャフト接着面(シャフトを再利用する場合)に残った古い接着剤を、ヤスリやワイヤーブラシ等で除去し、有機溶剤で脱脂を施す。またシャフト穴に残っている接着剤もドリル等で慎重に取り除くことが必要です。 |
後は新しい部品に組み替えるだけで、全く違ったクラブに生まれ変わります。 (クラブ組み立ての項目を参照。) |