ソケットがゆるんで、浮いてしまいました。どのように補修すればいいでしょうか
クランプ等にソケットをはさみ、押し込んで再度接着剤でヘッドに装着する方法か、一度ヘッドを外して再度ソケットを打ち込む方法となります。若干の緩みであれば前者の方法を、大きくソケットが動く程緩んでいるのであれば後者の方法を推奨いたします。

グリップを取り付けようとしたところ、グリップが途中でストップしてしまいビクともしません。どうしたらいいでしょうか。
原因はグリップ溶液の量が足りなかったせいでしょう。グリップが途中でストップしてしまった時点で、グリップテープは固まっていますので一旦接着力を弱めなくてはなりません。グリップ交換の要領で専用具や注射器を使い、グリップ溶液を再度固まってしまった所に注入すると挿入が可能になります。

購入したヘッドにシャフトが挿入できません。問題は何でしょうか。
原因は、サイズの不適合、サンデイング不適切、製品の公差の3通りがあげられます。 初めのサイズの不適合とは、シャフトスペックの項目でも触れましたが、各メーカーやモデルによってシャフトのチップ形状に違いがあるということです。大きく分けると、パラレル、テーパー、フレアーと3通りありますので、使用するヘッドがどのタイプのチップ形状に適合するのか、またチップ径が何ミリであれば適合するのかを事前に確認して下さい。 サンディング不適切とは、まずサンディングを施してあるか無いかの問題からはじまります。製品の公差の間隔によっては、サンディングを施さなくても挿入できるものと、施さなくては入らないものとが存在します。いずれにしても接着においてはサンディングが絶対条件となります。 製品の公差による挿入不可能なケースは、ホーゼル内径、チップ径の数値が各々若干ずれ合い、その隙間が狭い場合です。このケースでは商品自体は不良品とはなりません。したがって、適切なシャフトサンディングを施し、それでも挿入できない場合は、電動ドリルとリーマー等を使用してホーゼル穴の拡張が必要となります。

組み立てたクラブを試打したところ、ヘッドがシャフトから抜けてしまいました。原因は何でしょうか。
メタルヘッドが主流となって、組み立てが楽になった反面、ヘッドが抜けてしまったり、シャフトが折れてしまったというトラブルが多発しています。特に軽量シャフトでのシャフト折れの事故は多くなっています。これらのトラブルには様々な原因が考えられます。以下、シャフト折れも含め、その原因と対策の代表例を記しますので、今一度、確認してみて下さい。

■ヘッドの抜け
◎接着剤不適正
専用品又は推奨品以外の使用。一般的には2液性のエポキシ系接着剤を使用しますが、速硬化タイプは応急処置向けであり、ゴルフヘッドの接着には適しませんので注意して下さい。またその他にアクリル系接着剤も使用されています。

◎接着剤の配合比率不適
接着剤の主剤と硬化剤の配合比率は、商品によって様々ですので使用前に使用方法を十分確認し、計量器で正確に配合することが必要です。仮に目分量で配合した場合、少ない量を混ぜる時ほど誤差が生じやすく、計量の必要性が大きいといえます。

◎接着剤の攪拌不足
接着剤は主剤、硬化剤の順に抽出し、2液が確実に混じ合うように、素早く、ムラなくよく混ぜて下さい。

◎接着部への気泡
接着剤に気泡を発生させぬよう、ホーゼル内部に空気が入らぬように注意する。また接着剤は、接着面に対して全面均等に付いていなくてはなりません。

◎接着面積不足
パターヘッドでは10ミリ以上、その他では25〜30ミリ以上の接着長さが必要です。

◎接着面の洗浄不足
必ずヘッド、シャフトの両方の接着面を、脱脂を目的に有機溶剤等で洗浄することが必要です。特にホーゼル穴には孔加工時の切削油や錆びが付着しているので、確実に取り除くようにする。

◎接着剤の老化
接着されてから年月の経っているものでは、まれに接着剤の老化による粉末化が発生し、インパクト時の衝撃で緩むことがあります。

◎接着剤の不適切な保管
直射日光を避け、なるべく涼しい所に密栓して保管する。

◎常温湿以外での接着、乾燥
室温18〜23度程度、湿度は低めが理想。

◎シャフト接着面の加工(サンディング)不足
サンドペーパー#80〜#150番程度を使用し、塗装及びメッキのみを削り落とす。

◎ヘッドとシャフトの接着面の隙間の開き過ぎ。
直径差の許容範囲0.2ミリを越える場合は、介在物(釣り糸や針金等)を使用し隙間を埋める。

◎常温湿以外での保管。
車中等の高温所や冷寒での保管は絶対に避ける。

◎その他
注)接着剤使用時は、必ず説明書並びに注意書に目を通し、その接着剤の特徴を十二分に把握して使用して下さい。また、接着完了後は、必ず抜け、ゆるみの安全テストを行って下さい。

■シャフト折れ
◎シャフト接着面のサンディングのしすぎ
シャフト外径が直径で0.1ミリ以上細くならないよう注意し、カーボンは塗装のみ、スチールはメッキ層のみを削り落とすだけにとどめる。サンディング部分と未加工部分に段差を絶対に付けぬように注意する。

◎チップ内部への異物(接着剤や調整用ウェイト等)の混入
チップ内部に何らかの目的で介在物を装填する場合、必ずホーゼル上端より上にならないように注意すること。

◎クラブの使用状況。シャフトの耐久性の低下
シャフトの耐久性は使えば使うほどに低下していきます。ダフリやトップ等オフセンターヒットの多発やボール以外への打撃の他、キャディバックからのクラブの出し入れ時のシャフトへの摩擦等、さまざまな状況に注意しなくてはなりません。

◎組み立て時のシャフトヘの過度な負荷
万力等への挟み込みは細心の注意が必要です。負荷の掛け過ぎで、外傷がなくとも内部が破損している場合が多くあります。

◎リシャフトによる再使用シャフトの品質低下
熱し過ぎ等の不適切なシャフトの抜き方では極端に品質が低下します。

◎シャフトの品質不良
購入時には、不都合がないか直ぐに確認することが必要です。

◎ソケットの欠損、不適
ソケットにはシャフト折れを防ぐ効果がありますので、パター以外のクラブでは取り付けが絶対条件です。

◎常温湿以外での保管
車中等の高温所や冷寒での保管は絶対に避ける。

◎ヘッドホーゼル穴の加工不適切。(下記図参照)

◎その他

◆図のようにヘッドホーゼル穴内側の面取りを施していないメタルヘッドでは、シャフトが折れて当たり前と思って頂きたい。面取り角度は15〜20度が最適で、特に軽量シャフト等の強度の低い物には、面取り後さらに角の面取りが絶対条件となる。

ヘッドの内部でカラカラと音がなっています。原因は何でしょうか。
ヘッド内部に発泡剤の入っていない中空ヘッド特有の症状です。 音が小さい場合は、ヘッドの溶接あとの細かいバリが取れて異音の原因となっていると思われます。また音が大さい場合は、ホーゼル穴底にある蓋がヘッド内部に落ちているか、接着剤が中に侵入したのだと考えられます。対処としてはいずれの場合でもヘッドを抜き取り、内部の異物を取り除く作業となります。 ヘッドの音なりの原因が製造者側にある場合の他、組み立てた側にも原因がある場合があり、その場合は、主にヘッドとシャフトを取り付ける際に、シャフトを叩き込んでいることが多くなっています。シャフトを叩き込む行為は、ヘッドの音なりの原因となるだけでなく、シャフト自体の耐久性をも低下させる恐れがありますので、中空ヘッドに限らず挿入時はシャフトを叩き込まぬようにして下さい。

シャフトから異音が発生しています。原因は何でしょうか。
異音の発生場所やその音色によって原因の判断が異なりますが、原因の主な代表例をあげておきますので確認してみて下さい。

例1:チップからバットにかけての動的な音→シャフト内部への異物(砂やゴミ等)の混入。
対処→グリップを取り外し、シャフト内部の異物を取り除く。

例2:各部分からのキシミ音→シャフト外部及び内部の破損。
対処→シャフト折れの危険があるので、即使用を中断し、購入先に相談すること。また必要であればシャフト交換となります。

例3:チップ側からのキシミ音→不適切な接着。(特に接着部の気泡発生)
対処→一旦ヘッドを抜き取り、再度接着をし直す。

シャフトを抜く際ヘッドを加熱すると、キツネ色に変色してしまうことがあります。変色させない良い方法を教えてください。また変色を取る良い方法はありますか。
明らかにヘッドの加熱時間が長すぎです。また加熱温度の高すぎも注意しなければなりません。 変色させないコツは、専用のヘッド抜き器とヒートガンを使用し、接着部分より若干離した位置(3〜5cm位)からヒートガンをあて、接着部分のヒール側からネック全体に満遍なく熱を加えることです。 またより注意が必要となる作業では、水を含ませた布をヘッドに被せ、ヘッド全体の温度の上がり過ぎを防いで作業すると良いでしょう。 もし変色してしまったら、ある程度であれば金属向け専用のコンパウンド(ブルーアウェイ等)で取り除くことが可能です。 (注)なかなか抜けないからといって、ヒートガンの先をネックに直接あてたりするのは禁物です。変色を招くだけでなく、シャフトの品質が極端に低下したり、最悪のケースでは繊維の破裂などがおこり、シャフトの再使用さえも望めなくなります。 また既製品のクラブの中には、ヘッドが抜けないような特別な細工が施されているものがありますし、組み立てられてから年月が長くたっているものは、接着部に腐食が発生し、接着剤の効力を失わせただけでは抜けない場合もあります。このようなケースではメーカーや専門店へ相談された方が賢明です。

  

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